タンクローリーの種類あれこれ

後部の荷台部分にタンクを持ったタンクローリー。ほとんどの人はその名前を聞けば形が想像できるはずだ。

タンクローリーは円筒状のタンクが搭載されていることが特徴で、タンクにはセメントやガソリンなどの液体物や高圧ガスなどの気体物を入れることができる。そしてタンク形状には楕円形のものと真円形のものがあり、積載物が液体の場合は、重心を低くしバランスを取りやすくするため楕円形のタンクが使われる。一方で気体を運ぶ場合は内部気圧を一定に保つため真円形のタンクが使われる。

このタンクローリーは形が同じでも3種類に分類できる。その3つとは「危険物ローリー「非危険物ローリー」「高圧ガスローリー」だ。

危険物ローリー

危険物ローリーは、ガソリンのような燃料や化学薬品などの危険物を運ぶタンクローリーを指す。危険物を運搬するローリーには高い安全性が求められるため、さまざまな設計や安全装置が施されている。

タンクやバルブの素材には、腐食や化学変化に耐えられるステンレスやアルミニウム合金が使われ、さらに漏れ防止装置や圧力調整装置、上下設備なども、重要な役割を果たす安全装置が装備されている。

非危険物ローリー

名前のとおり危険性のない液体や粉粒体を運搬するのが非危険物タンクローリーだ。危険物ローリーのような防火対策などは必要ないが、安全性や作業効率性を重視した構造になっている。

飲料水やジュースなどの食品を運搬する場合に重要なのは、タンク内部を清潔に保つことだ。そのため、タンクの素材に腐食に強いステンレスが使われていたり、内部が簡単に洗浄できる構造になっている。

高圧ガスローリー

液化天然ガス(CNG)や液化石油ガス(LPG)、酸素や窒素などの高圧ガスを運搬するのが高圧タンクローリー。積載するのが高圧ガスのため、高圧に耐えるタンクが必要となる。そのため高強度の特殊鋼材がタンクに使用されている。さらに、過剰な圧力がかかった際に自動で圧力を解放する圧力調整システムや、防爆装置など多くの安全装置が備えられているのも特徴だ。

このように積載するものが違うと装備や形状、素材が異なるタンクローリーだが、最後に

タンクローリーを運転するために必要な資格を紹介しておこう。タンクローリーを運転するための資格は積載物によって異なり、必要になる資格としては以下のものがある。

運転免許証のほか、けん引免許、危険物取扱者 乙種第4類、毒物劇物取扱者、高圧ガス移動監視車などで、タンクローリー自体を運転する免許の他にも、必要に応じて資格を持っていなければならないのだ。

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