高速道路のこのマークって何?

高速道路を走っているときに「あれってなんだろう?」と疑問に思うことが少なくありません。そんな疑問のなかでも、ダントツに意味不明でいくら想像しても、その意味が分からなかった標識があるので調べてみました。

中央高速を東京から西へ向かって走っているとき、ふとしたことで気になった看板。それは黄色と青で描かれた十字と四角の看板でした。普段からよく高速道路を使うのですが、なぜかその日は謎の看板がやたら目につくのです。おおよそ、他の看板ならその意味を推測できるのですが、いくら考えても答えがわかりません。でも過去に見たことがあるのは間違いないのです。しかし、正体がわからない。

その謎の看板の前を何十個と通過していると、ある法則があることに気が付きます。それは必ず四角と十字がセットになって設置されていることと、必ず手前が四角で、奥が十字だという事です。ということは、何らかの区間であることを指しているのではないだろうかと考えたのだが、その答えはわからずじまい。

帰ってからこの謎の看板はいったい何だ? と調べてみたところこれは「投雪禁止区域指定標識」だということが判明したのです。

黄(オレンジ)色と青色からなるこの標識。その名のとおり、雪を捨ててはダメな区間ですと言う意味で、除雪車のために配置されている業務用の標識なのです。そのため雪の多い地域の高速道路にのみの設置されてるため、雪があまり降らないエリアでは見かけないレア標識でした。だから中央道をしばらく走ったところで、急に目につき始めたと言うわけです。

この標識がある場所は民家や道路など雪が落ちると危険な場所が隣接する区域なので除雪車の稼働が制限されます。この雪を投げ捨ててはいけない区間は一般道との交差箇所や、高速道路の下に民家がある場所であり、禁止区間では、下にいる人やモノ、クルマに危害を与えないようにするため、除雪車は一時的に投雪を止めるのです。

そして、四角形のものが区域の始点、十字のものが終点なのですが、このデザインは除雪車の投雪口の開閉をイメージしているのだそうです。さらに、「投雪禁止区域指定標識」の面白いところは、道路業界で2つ合わせて「グッパー標識」と呼ぶところです。始点がグーで終点がパーなんですね。

では最後にもうひとつ、高速道路にある不思議な看板を紹介しましょう。なにもないところに突如として現れる逆三角形のマーク。これは遮音壁開口部標示板といい、遮音壁(走行する車輌の騒音から周辺地域を防護するために設置された壁)が連続して設置されているエリアから、緊急時などに脱出するために設けられた開口扉の位置を表示するものです。

よく見ると、この逆三角マークが設置されている場所は防音壁があり、そこには扉が必ずあるので、その意味を想像しやすいかもしれませんね。こちらは降雪とは関係ないので、高速道路のあちこちで見ることができます。

ただ、その意味を知っている人はグッパー標識と同じで、それほど多くはないような気がします。

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