
UDトラックスの大型フラッグシップモデル「クオン」。そのMT(マニュアルトランスミッション)車のニューモデルを今春より発売することとなった。
対象となるモデルはトラクタ・薬剤散布車を除く7段MT車。12段MT車とAT車は現行モデルが引き続き販売される。新しいMT車は、2021年4月に同社を傘下に収めたいすゞ自動車からの車輌供給に切り替えられる。ちなみに現行のクオンのトラクタは、UDといすゞの共同開発で2023年にリリースされた車輌だ。
車体はいすゞのOEM供給だが、エクステリアはUDトラックスのアイデンティティであるヘキサゴングリルを採用し、製品ラインナップとしての一貫性と大型トラックとしての個性とたくましさを表現している。

エンジンは2025年度燃費基準(JH25)に対応した直列6気筒の6UZ1型を採用。排気量が9839ccで380PS/185kg-mの6UZ1-TCSと同排気量で360PS/160kg-mの6UZ1-TCCのふたつのパワーソースを用意し、いずれも使用頻度の高い実用回転域での燃費性能を追求し、燃料コストの削減を追求した低燃費ディーゼルエンジンもなっている。またカーボンニュートラルに向け、CO2削減にも貢献するエンジンでもある。

インテリアはブラック1色に統一。サスペンションロック異能やベンチレーション機能を備えた高機能ベルトインシートを採用し、ドライバーの疲労軽減にも役立つ装備となっている。また、多様な用途を想定した収納スペースも充実させている。
インパネには4インチ液晶のメーターディスプレイを備え、タッチパネル搭載の7インチセンターディスプレイを標準装備。バックカメラ映像を表示するほか、オーディオやハンズフリー通話、スマートデバイスリンクの操作や表示も可能となっている。また、キーレスライドとETC2.0も標準装備する。
先進の安全機能も充実。歩行者検知機能付のプリクラッシュブレーキや車線逸脱警報総理(LDWS)、ふらつき警報、電子式車輌姿勢制御システム(ESC)、ドライバーステータスモニター(DSM)、ブラインドスポットモニター(BSM)、前方衝突警報装置(MOIS)を標準装備するほか、オプションでレーンキープアシストや標識連動型スピードリミッター、ドライバー異常時対応システム(EDSS)などドライバーの安全運転を支援するシステムを用意している。

ラインナップは先述したトラクタと薬剤散布車を除いた全MT車をほぼ踏襲。ダンプにミキサー車、カーゴ(平ボディ/ウイング/箱)の3つの用途に対応したシャシーを用意している。



