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トラックドライバー不足の深刻さが各種ニュースで取り上げられている。産業平均は40~54歳は34.7%、15~29歳までが16.6%と算出され、中型・小型トラックドライバーの平均年齢は45.4歳、大型の場合は47.5歳(平成28年)となっている。トラックドライバーは全産業と比較しても中高年層が多く、若年層が少ない。平均年齢は上昇する傾向にあると言える。深刻な人手不足の状況もあり、年齢に関わらずトラックドライバーの需要が高くなっている。そのため、働く場所によっては50代・60代シニア層や、定年後の世代が多く働いているケースも珍しくない。
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トラックドライバーの労働環境は、国土交通省と厚生労働省によって改善が進められており、トラックドライバーの雇用者や荷主に対しても改善を働きかけている。物流2024年問題と相まって、ドライバーの労働負荷を軽減しながら、高効率に物を運ぶために一つの工程に中継地点を設けて複数ドライバーで交代すること。更にITを活用し、効率的な配送パターンを実現することなど多様な対策を講じている。だが、変わらずトラックドライバーの人員確保は、運送会社にとっては死活問題である。
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労働環境や賃金、福利厚生はやはり大手企業から対策を講じられる命題である。今回は違う観点から「憧れる職業=トラックドライバー」を模索してみよう。前述のとおり若年層の流入が少ないが、この対応として「トラック=かっこいい乗り物」をアピールすべく、国産トラックメーカーではなく、スカニアやボルボを積極的に導入している企業も存在する。これら欧州トラックメーカー製の車輌は、大陸の長距離輸送を念頭に開発されていることもあり、国内での販売網の強化をきっかけに、燃費性能や機能面だけではなく居住性や快適性の面で国産メーカーの車輌を大幅に凌駕しているのは、広く認知されている。その巨大なキャビンや先進のデザイン性の高さは、若年層にも十分にアピール可能だ。
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また、特別なラグジュアリー感を演出するカスタマイズも有効だ。欧州トラックには本場仕込みの欧州風ドレスアップパーツが多種多様に販売され、専門ショップではコンセプト性の高いコンプリートカーも発表されている。これらのユーロカスタムは法令基準を満たしており、コンプライアンス(交通ルールなどを含む社会適合性)に厳しい時代でも、荷主から敬遠されるケースは少ないそうだ。こうしたカスタマイズの流行を受けて、国産メーカー社製のトラックにもユーロ風カスタムを導入している企業やドライバーを目にする機会も増加傾向にある。ドライバー確保や短期離職という課題に対するひとつの手段として、コンプラをわきまえたカスタム車両の展開が有効とされる。最近ではそう認識され始めているようだ。
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By SLIDE編集部