
トラックの運転席部分はキャビンと呼ばれ人が乗る部分のことを指しますが、このキャビンには色々な形があります。そして、大きさや形から5種類に分類されるのです。それぞれ「ショートキャブ」「フルキャブ」「ダブルキャブ」「ワイドキャブ」「ハイルーフキャブ」と呼ばれ、似たような形ながら大きさや機能が違うのです。そこで今回は、このトラックのキャビンについて説明していきましょう。
ショートキャブ
キャビンのなかでもっともよく見るこのショートキャブです。横から見ると。側面か見たショートキャブはフルキャブやダブルキャブより短かいのが特徴です。小型トラックから大型トラックまで幅広く採用されている、もっとも一般的な標準形であり乗員は3名までです。
ショートキャブのメリットはキャビンがコンパクトなので荷台スペースを広くとることができる点です。また車体がコンパクトにできるので、運転しやすく小回りがきくタイプといえます。ただしコンパクトなキャビンであるがゆえ、荷台を広くとっている分、室内が狭くなるため、シートのリクライニング幅も少ないため長距離配送には向かないともいえます。
フルキャブ

フルキャブは運転席後部にひとり用のベッドを備えているため、ショートキャブよりもキャビンが長くなっています。仮眠用の空間があるため長距離の移動用ともいえます。その一方で、キャビンのなかに運転席と仮眠スペースがあるため、荷台が狭くなることがデメリットです。
ダブルキャブ

乗車するためのシートが2列になっているのがダブルキャブです。最大の特徴は乗車できる人数が5~6名となることです。ショートキャブやフルキャブには3名までしか乗れないことを考えると、乗員を増やすことに特化したキャビンといえます。人と機材などを同時に運べるので建設現場へ向かうトラックとして最適です。
ワイドキャブ
一般的なショートキャブよりキャビンの幅が広くなっています。キャビンの全幅が広がる分、ショートキャブよりも積載量が増えます。ただし、ワイドキャブは車幅が広い分、小回りがきかなくなるため、狭い路地などでは走行しにくいことがデメリットです。
ハイルーフキャブ
ハイルーフキャブは屋根の高いキャビンのことです。屋根が高いため、室内空間も縦に広くハイルーフ部分に容量の大きな収納スペースを設けることもできます。また、フルキャブやダブルキャブと比較しても、荷台スペースが確保できるため、積載量を減らすことがありません。しかし、ハイルーフキャブは他のトラックに比べて車輌の値段が高くなる傾向があります。
また別のタイプとしてハイルーフよりもさらに高さがあるスーパーハイルーフというキャビンもあります。これは運転席と仮眠スペースが別空間になっています。