台貫所って何? どんなところ?

「台貫所」。普通の人にとってはあまり聞き慣れない単語ではないだろうか? これはトラックスケールと呼ぶこともあり、その役目は車輌やその積載物の質量を測定する大型のを設置してある場所のことだ。

昔は、量りのことを「カンカン」という呼び方がされていたことから、台貫所をカンカンという人もいる。その起源を辿ると品物の目方を量ることを看貫ということから来ているようだ。その他、古い量りでは計量の際に重量超過すると鐘がカンカンと鳴ることから、そう呼ばれているという説もある。しかし、現在はあまりカンカンという言葉を使う人はいないのだとか。

話を台貫所に戻そう。台貫が車輌やその積載物の量を測定するための装置だということは先ほど説明したが、台貫で重さを計測する行為を台貫計量と呼ばれる。

ではこの台貫がなぜ必要なのかといえば、それはトラックに積める荷物の量には上限があるからだ。

トラックに荷物を積載する際、積める限り積載して良いわけではなく、最大積載量が定められている。もし最大積載量を超える量の荷物を積んだ過積載であれば、道路交通法第57条・第58条や、貨物自動車運送事業法第17条などの違反により、罰則が与えられる可能性が考えられる。そこで登場するのが台貫(トラックスケール)だ。

既定内の重さの荷物を積んでいるか、積載物の量が正しいかのチェックのために計測するのだが、台貫では車輌の重さだけでなく、パソコンと連携して計量データの集計をしたり、積荷の重心位置を解析できたりするなどの機能も備わっている。

この台貫(トラックスケール)はごみ処理施設(リサイクル施設、中間処分場、最終処分場など)をはじめ、古紙金属回収業、砂利砕石業、電力ガス水道業、化学工業、食品製造業など幅広い業界で、入庫・出荷管理、在庫管理、配車管理などに使用されている。

そして、高速道路や国道にも台貫が設置されていることがある。これは過積載防止の用途で検問所に設置されているもので、ときおり高速入り口などでトラックのみ専用の台貫に誘導されている光景を見ることができるが、それは過積載の取り締まりを行っているときのものだ。

一般的なドライバーにはあまり縁がない台貫だが、重量物を運ぶトラックにとっては非常に重要な設備である。先ほど説明した取り締まり用の台貫所のほかにも、料金を支払い重量を計ってくれる台貫所がいくつもある。その際に重量によって千円程度から5千円程度の測定料金がかかってくる。

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