トラックと乗用車で比較するホイール&タイヤの違い

トラックのホイールが乗用車と違う部分があり、それはサイズや形状に見ることができます。

例えば普通乗用車のタイヤサイズは「195/65R15」のように表記されますが、トラックの場合「225/80R17.5」や大型トラックなら「275/80R22.5」というサイズになります。乗用車もトラックも表記の読み方は同じで、左からタイヤの幅、扁平率、リム径を表しています。

ただし、タイヤサイズのすぐ後に書かれる「PR」の刻印主にバイアスタイヤやバン・小型トラック用、トラック・バス用タイヤに表示されるタイヤの強度を表すものです。これはプライレーティング数と呼ばれ、重い荷物を積んで走るトラックにとっては重要なポイントとなります。このように大きさや表記内容が乗用車とは変わってくるトラック用のタイヤですが、そのほかにもホイールに関してもトラックならではの特徴があるのです。

通常、乗用車のホイールは前後で形が同じものが装着されます。しかしトラックのホイールは前後で形が違うのです。よく見るとトラックの場合、フロントタイヤのホイールは中心部が出っぱっていますが、リアタイヤのホイールは中心がえぐれています。

一見フロントとリアは違う種類のホイールだと勘違いしそうですが、じつは基本的にはどちらも同じホイールを使っているのです。

ではどうして前後で形が違うのでしょう。それはリアタイヤのホイールはフロントタイヤのホイールを裏返して装着しているため、形状が違うように見えるのです。

これはリアタイヤがダブルタイヤ(1軸に片方2つのタイヤが付く)になっており、リアタイヤの内側はフロントタイヤと同じ向き、外側はフロントタイヤと逆の向きで装着されていることで起こる現象です。そしてホイールの凸部を合わせて1セットにして固定しているため、外側はフロントタイヤと逆になっていると言うわけです。

一般的なトラックのホイールはアルミホイールとスチールホイールの2種類が採用されており、最も適しているとされるのはアルミホイールと言われています。これはアルミが軽量で放熱効果の高いことから「フェード現象」を防ぐ効果があるためです。

ちなみにアルミホイールは、アルミ合金でできたホイールで、鉄よりも軽い素材で加工がしやすいことからデザインも豊富です。また軽量で燃費・操作性に優れておりトラック自体の軽量化にもつながります。

一方でスチールホイールはその名のとおり鉄でできており、大量生産に向いているのでコストを抑えることができます。ただし、アルミホイールに比べて重量は増えてしまいます。またサビが発生しやすい、放熱性能が低いのでブレーキ熱を逃がしにくいというデメリットもあります。

トラックも乗用車と同じように、ホイールを変えることでルックスと性能が大きく変わってきますが、どちらを選ぶかはコストやオーナーの好みによって分かれる部分。とは言え、ルックスを重視するなら、やはりスチールよりもピカピカに光ったアルミホイールを選ぶケースが多いようです。

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