東京オートサロンで見つけたトラックたち 軽トラ編その2

日本独自の車輌規格である軽自動車。そのトラックである軽トラのドレスアップが流行している。近年では遠くアメリカでも軽トラが注目されており、同国の「25年ルール」をクリアした中古の車輌が数多く輸出され、カスタムシーンも盛り上がっているという。

2025年1月10日(金)〜11日(日)の3日間、千葉県の幕張メッセで開催された「東京オートサロン」。この世界最大級のドレスアップ&チューニングカーイベントでも、軽トラックのデモカーが多く出展されていた。

まずご紹介したい1台が「LUSTER(ラスター)」のブースに展示されていたスズキキャリイのデモカー。同社はホンダS660やダイハツコペン、アルトワークスなどスポーツ系Kカーのパーツをリリースする「Spiegel(シュピーゲル)」、スズキエブリイやダイハツハイゼット、スズキキャリイなどを扱う「fusion(フュージョン)」、スズキジムニーをカスタマイズする「BEYOND(ビヨンド)」など、オールジャンルの軽自動車のアフターパーツをそれぞれのブランドで多彩に展開している。「吉田電器商用車」を銘打たれたキャリイのデモカーは、フュージョンから新たにリリースされたサニートラック風のフェイスキットを装備した車輌だった。

サニトライメージのフロントグリルに丸型ヘッドライト、ガンメタ塗装のバンパーにチンスポイラーと、旧車のようなレトロさを感じさせるフロントフェイスに、ブルー・ホワイト・レッドのナショナル(松下電器。パナソニックの旧称)のカラーリング……。昭和の昔の街の電気屋さんを彷彿させるモディファイが施されていた。ちなみに「吉田電器」は同社の社長の姓からとられている。

東京オートサロンでは、この「吉田電器商用車」キャリイのほか、同じフュージョンブランドのスズキハスラー、ビヨンドブランドのジムニーとジムニーシエラのデモカーを展示していた。

次にご紹介するのは「CAR STYLE(カースタイル)」のダイハツハイゼットジャンボとスズキスーパーキャリイのデモカー。同社ではトヨタランドクルーザーやプラド、ハイラックスなどの4WD車や日産キャラバンなどのパーチを展開するほか、「AGETRA(アゲトラ)」のブランドで軽トラの「アゲ系」モディファイのパーツを展開。コンプリートカーも販売している。

ハイゼットジャンボとスーパーキャリイともに「仕事にも趣味にも使える軽トラ」をコンセプトに製作。アゲトラの名のごとく同社の車高調でリフトアップし、フロント・サイド・リアには太い丸パイプのガードバーを装備。オーバーフェンダーもセットするなどヘビーデューティーな仕様に造り上げられていた。またスーパーキャリイにはフロントにウォーンのウインチも装備。4WD専門パーツメーカーならではの、まさにクロスカントリーなアゲ軽トラだった。

また、昨今の車中泊ブームを反映して、パネルバン(箱)の荷台を居住空間に仕立て上げた軽トラも出展されていた。静岡県のダイハツディーラー「三島ダイハツ」は荷室内に地元静岡県産のフジヒノキと漆喰ペイントを使用して北欧と和風のテイストをコラボさせた内装を製作したハイゼットトラック「Quokka Jyapandi」を展示。シンクやテーブル、折りたたみ式のベッドも装備した、「旅する軽トラ」に仕上がっていた。

青森県つがる市の「CAR FACTRY」は、ハイゼットトラックのパネルバンの荷室をウッディに仕上げるだけでなく、薪ストーブまでセットした軽キャンパー「Bug-truck・PAW-PAL」を出展。天井をくり抜いた防雨・防雪仕様の煙突を備えた薪ストーブは、暖を取るだけでなく調理も楽しめる。このほかキャンピングカー用のFFヒーターとエアコンも装備。オールシーズンで快適な車中泊が楽しめる車輌になっていた。

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