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高速道路を走っていると、ときどきトラックのタイヤの残骸を路肩や中央分離帯付近で見かけることがある。それは、その付近でトラックがタイヤをバーストさせたことを意味している。
乗用車と比べるとトラックのタイヤバーストは件数としては少ないと思われる。しかし、乗用車のタイヤバーストは破片が散らばることが少ないのと、その場でロードサービスなどを呼んでタイヤ交換やレッカー移動などで処理するケースが多いため、タイヤの残骸が残っていることが少ないようだ。
トラックの場合、後輪であればバーストしても、そのまま走行を続けてしまうケースも多い。それは到着予定時刻に追われていることもあるし、その場ではタイヤ交換するだけのスペースがないこともある。
バーストしたのが前輪であれば、すぐにタイヤ交換しなければ走り続けることはできないが、積載重量に余裕があれば後輪のバーストであればしばらくは走り続けられることもある。トラックを運転するドライバーはそれを知っているから、その場その場で判断しているのだ。
タイヤがバーストする原因には、道路の整備状況が悪化していることも一因として挙げられる。それも大型トラックの比率が高まったことも影響しているのだろうが、気候変動による舗装道路の高温化と補修工事の手抜きぶりなども原因であることは間違いない。
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1台あたりの税収も多いはずの大型トラックやトレーラーの比率が増えている一方で、道路整備に対する予算は削減されていく一方だ。これは自動車税やガソリン税などの自動車関連税が、特定財源から一般財源へと変更され、その他の予算に費やされてしまっていることが大きい。
そもそも国家予算が税収を上回る状況では、国債を発行して資金を確保しなければ日本国の運営は成り立たなくなる。そういった意味からすれば、税収の確保、予算の割り振りも大事だが、現実として道路整備はまったく間に合っていない。ここが問題なのである。
タイヤがバーストする原因としては、空気圧低下による変形での走行中の温度上昇や変形自体が構造にダメージを与えてしまうことがある。空気圧が低下するのは、点検不足とは限らず、パンクなどで走行中少しずつ空気が抜けていながらも気付かず走行を続けているケースもあるだろう。
タイヤはゴム製の袋に空気を入れて車体を支えているだけに、一定の確率でパンクやバーストが起こってしまうのは避けることはできない。ならば、せめてバースト時には二次被害が起こらないようにしてほしいものだ。
隣のトラックがバーストしたことで乗用車のガラスが割れたり、歩行者の鼓膜が破れるといった被害も起こっている。またタイヤ交換やパンク修理の作業で空気を充填している時にバーストすることもある。
そのためトラックのタイヤを交換する作業員は、タイヤに高圧の空気を充填してビードを持ち上げる際には専用のケージにタイヤを入れてバーストしても被害を防ぐことをしているのだ。
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