【先進装備の新型登場2024】三菱ふそうの新スーパーグレートはココが凄い!  ドライバーを安全快適にしてくれる装備が満載

三菱ふそう スーパーグレート

三菱ふそうの大型トラック、スーパーグレートが新しくなった。先代のモデルがデビューしたのは2017年のこと、大型トラックはモデルサイクルが長いのが普通だから、わずか7年でのモデルチェンジは異例とも言える短さだ。

今回のモデルチェンジが早かったのには、大きく分けて3つの理由がある。ひとつは先進安全装備の充実化だ。従来型のスーパーグレートも先進運転支援システムなどは、まずまずの充実ぶりを見せていたが、さらに各機能の精度を高めるとともに、近い将来搭載が義務化されることが予測される機能を追加しているのだ。

衝突被害軽減ブレーキは歩行者対応の性能を高め、前方や側方の死角にもミリ波レーダー装置を追加して検知するなど、実際の路上での危険性を考慮して大幅に能力が引き上げられている。これは実際の走行時には交通事故を防止するために大いに役立ってくれそうだ。

ふたつ目の理由が三菱ふそうの新しいデザインコンセプト、ブラックベルトの採用だ。初代のT720型キャンターから採用されていた、グリルとヘッドライト周り(初代のヘッドライトは独立していた)をブラックの一文字とした精悍なモチーフが採用されたのだ。キャンターに続いてスーパーグレートも同じブラックベルトコンセプトのフロントマスクを採用したというわけだ。いずれはファイターも同様にフロントマスクを変更してくることだろう。

三菱ふそう スーパーグレート 外観

これらをマイナーチェンジで導入することもできないこともないが、思い切ってキャブのパネルを作り替えることで、理想のデザインを実現しているのだ。

3つ目は新型エンジンの採用である。従来よりも排気量をアップして燃費性能を高めた12.8Lのエンジンはパワフルさも併せ持つ。ディーゼルエンジンの場合、吸入空気全部を燃焼させる必要はないので、排気量が大きいほど燃費性能を高めやすいのである。したがって従来の10.6Lエンジンと最高出力、最大トルクは同じでも低速トルクが太くなり、燃費を高めているのだ。さらにダンプやトラクタ用にはエンジン出力を高めた仕様も用意されている。

三菱ふそう スーパーグレート エンジン

排気量拡大によってエンジン自体は大きくなってエンジン重量が重くなり、シャシーのバランスや足回りのセッティングも変わった。乗ってみると、その力強さや安定感、走行フィールはまったくの別物になったのだ。

ただし、キャビンの骨格は初代スーパーグレートのものを踏襲している。最初にしっかりとしたモノを作り、必要な部分だけを手直しする。それが三菱ふそうのトラック作りということだ。現在はクルマの進化が著しい時代だけに、以前のように20年前後も同じモデルを作り続けることはできないのだろう。

しかし前回のモデルチェンジも今回のモデルチェンジもフルモデルチェンジと言えるかは微妙かもしれない。ビッグマイナーチェンジと言えば一番しっくりくるのではないだろうか。いずれであれ、物流もクルマも激動の時代、いち早く対応しているのがスーパーグレートなのである。

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